戸建用とマンション用で「浴室」に違いはあるのか
ユニットバスには戸建用とマンション用がある
ユニットバスの戸建用とマンション用の最大の違いは浴槽のエプロンと呼ばれる側面カバーの高さです。
一般的な戸建て用バスルームは床から350ミリ以上下げる必要があるのに対し、階高が確保できないマンション用は150ミリ程度下げるだけで良いとなっています。
下げ幅が少なくなるとエプロンが高くなりますので、戸建用とマンション用を間違えないことがサイズ不一致や不具合等のトラブル防止になります。
戸建用とマンション用のサイズの特徴
具体的なサイズについては間取りの特性上、マンションは1418といった奥行きが長いタイプが主流となっており、戸建は1616や1818といった縦横同比率の浴室が多い傾向にあります。
さらに同メーカーのユニットバスを比較するとマンション用より戸建用が若干安い傾向になっています。
戸建用とマンション用の性能やデザインの差
床やシャワー、浴槽も性能面ではほとんど違いはありません。
同じラインナップの商品もあります。
壁パネルの色やデザインのバリエーションが異なるくらいでほぼ同等と考えてよいでしょう。
同じサイズでもマンション用が若干狭くなる
戸建用より天井も低く作られているため、ユニットバスを比較するとマンション用の方が狭くなります。
マンションのリフォームでは戸建用のユニットバスは選べません。
一般的にはあまり選びませんが、戸建では条件(鉄筋コンクリートに内寸がマンションサイズ)を満たせばマンション用を選ぶことは可能です。
戸建用とマンション用のユニットバスの費用目安
大手メーカーでは戸建用とマンション用のユニットバスを別々のシリーズで販売していますが、マンション用がやや高い価格設定となっています。
マンションは、現場の作業や設置環境の制限があり、戸建用のユニットバスとは商品構造が異なることが価格が高くなる要因です。
▶戸建住宅向け「リクシル スパージュ」
▶マンション・集合住宅向け「リクシル スパージュ」
上記の価格帯を比較すると戸建用が1,136,000円~、マンション用が1,236,000~となっており、マンション用の方が100,000円高く設定されていることがわかります。
戸建の浴室リフォームの注意点
お風呂サイズに注意
ユニットバスをリフォームする場合、商品サイズの規格が決まっている為、浴室の広さに合うユニットバスを選びましょう。
在来工法の小さめの浴室だと希望のバスメーカーが選べないことがあります。
2.5㎝刻みでサイズ対応しているバスメーカーもあるので、業者に相談してみましょう。
古い在来工法のお風呂リフォームでは追加費用が発生する場合もある
浴室のタイルが割れていたり、ひび割れや水漏れ、下地や基礎が傷んでいる場合には追加工事が発生し、予算をオーバーしてしまう事例が多々あります。
不安なことは信頼できる業者にしっかりと相談し、見積りを出してもらいましょう。
その際には複数社に相見積もりをもらうことで、適正なリフォーム価格を確認することができます。
ユニットバスはデザインの選択肢は少ないので注意
在来工法と比較してしまうと、あらかじめデザインの決まっているユニットバスは自由度が低いとも言えます。
理想のお風呂を造りたいとこだわりを持っている人は注意が必要です。
ですが壁面パネルなど自由に組み合わせることができる浴室もあるため、お気に入りのお風呂をつくることも可能です。
また、在来工法と比較すると凹凸が少なくなり掃除のしやすさや機能が優れているため、使い勝手のいいところは十分なメリットです。
マンションの浴室リフォームの注意点
マンション(集合住宅)の管理規約や使用細則を確認しよう
マンションなどの集合住宅はリフォームに制限や規約を設けていることが多いです。
配管が絡むお風呂のリフォームには特に注意が必要です。
契約してから規定によりリフォームができないというトラブルを回避するために必ず確認しましょう。
マンションの築年数に注意
古いマンションの場合には配水管がサビついている可能があります。
築年数が経過しているならリフォームをする前に配水管の現状をよく確認しておきましょう。
サビついている場合には修繕のタイミングなどをマンションの管理者へ確認することも重要です。
なぜならマンションの管理者が配水管を修繕するときに大規模工事になれば、リフォームした浴室を取り壊してしまう可能性があるからです。
まとめ
戸建用とマンション用のユニットバスの違いはサイズだけと言えます。
性能的にもデザイン的にも大きな違いはありません。
価格的には1%~5%程度の若干の違いがあるものの、どちらが優れている、劣っているもありませんので安心してください。
また条件下で戸建にマンション用のユニットバスの導入も可能と説明しておりますが、ごく稀な例になりますので、リフォームの際には専門業者と決めるようにしましょう。
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